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バイオレット!!!美しい名前の美しい女性は22才。
3月から7回、クリニックに来ています。

彼女のARV登録番号はNO5。
当クリニックで5番目にARV薬の配布を受けた患者、と言う訳です。

初めての日、彼女が(KENWAのバスから降りて)フラフラと
両脇を支えられながら歩いてクリニックへ来ました。

その日に検査前のカウンセリングを受けて
HIVの検査を受け自ら陽性を確認したのでした。

体が弱りきった様子の彼女は無感動にその事実を見ていました。
付き添ってきた母と姉は流石に困惑の表情を浮かべながらも
しっかりと彼女の腕を支え、
この事実をきびしい表情を受け止めようとしているように見えました。

彼女のCD4の値は41と免疫力も低く、
胃痛、嘔吐、背部痛、呼吸苦などの症状に彼女は苦しんでいました。

HIVの抗ウイルス薬の服用までには週1回のカウンセリングを4回受けます。

1・2回目は、HIVに関する病気の理解を深めてもらい、
3回目は、家族や友達など毎日の服薬を手助けしてくれる人と一緒に受けます。
4回目は、薬の内容や副作用などの説明を受けます。

3週間後、バイオレットは、やっと服用を始めることとなりました。

先ず14日分の薬を受け取り、
きちんと定めた時間に毎日飲めているか、
副作用や生活面で困ったことはないかと再びカウンセリングに時間をかけます。

更に14日分を受け取った後、特に問題がなかったので、
それ以降は、1ヶ月毎に受診し、薬を受け取ることとなりました。

服用を始めてから2ヶ月を経た今、
苦しかった症状も少しずつ軽減し、しっかりと1人で歩けるようになっています。

最初の頃に、待合室のベンチに横になったり、
壁に寄りかかるようにして歩いていた姿はもうありません。

やせ細っていた体も、2ヶ月で4kg増えました。
母や姉に見守られながら生きようとしている姿が笑顔から伝わってきます。
D 『さよなら、またね』
 梶田 和子さん(看護師):2007年1月〜9月 





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