カウンセリングを通して、内服治療が可能と判断された時点で、
まず2週間分の薬が処方されます。

副作用(吐き気・頭痛・倦怠感など)の出現がないか、
きちんと服用できているかを確認するため、2週間後再び受診します。
発疹等異常がでたら、
直ぐに医療機関に受診するように説明しておかなければなりません。

問題がなければ、
次回からは1ヶ月毎の投薬と定期的な検査を行っていきます。
メリーも3回目のカウンセリングが終了すると同時に、
ARV薬を受け取ることとなりました。

これから年間365日、1日2回、
メリーが生きている間、ずっと飲み続けなければなりません。
その1日目がやっとはじまったばかりなのです。

ケニアには、メリーやメリーの母親のようにHIVに感染し、
治療を待っている人々がたくさんいます。

100万人以上と言われる患者数に対して、
既存の受け入れ施設の多くは飽和状態で、
新たな受け入れ場所が、今すぐにでも必要とされています。

出来るだけ早く、出来るだけ多くの人に届けたい、
そんな場所を提供する為に、
チャイルドドクターは活動しています。


文:堤由香(看護師)


『メリーに薬が渡るまで』