メリーはどうしているのと聞くと、
「元気に学校に行けるようになりましたよ。」
と言ってくれました。

すっかり元気になって、母親の役割を果たし、
満足している姿がそこにはありました。

きっちり薬を服用することによって、
こんなに短い期間で
これだけ人間らしい姿を取り戻しているのを見ると、
薬が万能ではないにしても、
その働きに感嘆せずにはいられませんでした。

子供を救うには、
確かに子供を治療することが大切です。

しかしその周りにいる家族もまた
感染している事実から
目を背けるわけにはいきません。

家族を治療することは、
子ども達のためでもあります。

医療に問題を抱える
子ども達とその家族、

そのどちらもが
チャイドクが関わっていく人々なのです。


梶田和子
メディカルコーディネーター
(前・淀川キリスト教病院看護部長)
『かあちゃんの存在』